遺言書の書式や遺産相続

遺言の書式や書き方

自筆証書遺言の検認手続

遺言書

遺言者吉野敬三は、以下の通り遺言する。
1.妻吉野美香亡き後、家族を支えてきた長男光男(兵庫県○○区真行寺町2丁目1番23号、1968年4月12日生まれ)にこれまで通り一族の柱となって貰いたいので、祭祀継承者に指名する。
また、長男光男に、祭祀財産の他、遺言者吉野敬三の遺産全額の10分の5を相続させる。
2.二男幸一(兵庫県灘区○○町4丁目3番12号 1970年6月3日生まれ)には、遺言者吉野敬三の全財産の10分の3を相続させる。
3.昨年亡くなった、長女京子の一人息子である孫の斉藤陽一(大阪府西成区○○3丁目2番12号、1999年4月30日生まれ)に、遺言者吉野敬三の全財産のうち、10分の2を相続させる。
4.遺言執行者として、弁護士早瀬誠氏(兵庫県○○区西行町9丁目3番5号)を指名する。

2013年4月28日

兵庫県○○区真行寺町2丁目1番23号

                       遺言者  吉野敬三
現在の相続法では、兄弟姉妹の相続割合は各人同じですが、本件の遺言者は、長男に祭祀を承継させ、吉野家を守って行かせるために、他の相続人よりも多い割合で相続させています。
また、長女の京子は亡くなっているので、遺言者の孫が代襲相続することになります。
本来なら、代襲相続人も遺言者の子と同じ割合で相続しますが、遺言者は、相続割合に差をつけて 遺言書を作成しています。
この 遺言書は、相続割合を記載したもので、相続財産を相続人が遺産分割協議を行い、具体的な相続財産を承継することになります。
相続人間の話し合いで、相続人各人の生活状況を考慮した具体的な財産分割が出来るので、このような割合のみを記載した 遺言書にもメリットは有ります。
ただ、 遺言書による具体的な財産の特定がないので、遺産分割協議では争いが起こる危険もあります。
そこで、遺産分割問題に詳しい弁護士を遺言執行者に指名して、分割問題で起こり得る紛争に備えています。

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